ノーリツの給湯器などを購入したものの、「所有者登録は義務?」「面倒くさそう」と後回しにしていませんか。この記事では、Webやハガキを使った簡単な登録手順を図解で解説します。結論として、所有者登録は義務ではありませんが、メーカー保証が無料で延長されるなど、登録しないと損をする大きなメリットがあります。この記事を読めば、わずか3分で完了する登録方法から、安全に関する情報が届くといった利点まで、全てを理解できます。
ノーリツ所有者登録は義務?登録する3つのメリット
「ノーリツの給湯器を買ったけど、所有者登録って必ずしないといけないの?」と疑問に思っていませんか。結論から言うと、ノーリツ所有者登録は法律で定められた義務ではありません。しかし、製品を安全かつ安心して長期間お使いいただくために、登録することが強く推奨されています。
特に、ガス給湯器や石油給湯機などの一部製品は「長期使用製品安全点検制度」における「特定保守製品」に指定されています。これらの製品は経年劣化により重大な事故を引き起こす可能性があるため、所有者情報をメーカーに提供する「努力義務」が課せられています。所有者登録は、この努力義務を果たすための最も簡単な方法です。
登録は無料かつ数分で完了し、以下の3つの大きなメリットがあります。ご自身とご家族の安全、そして家計のためにも、ぜひ登録を済ませておきましょう。
メリット1 メーカー保証期間が延長される
ノーリツ所有者登録を行う最大のメリットは、通常のメーカー保証期間が無料で延長されることです。通常1年または2年の保証期間が、所有者登録をするだけで最大3年に延長され、期間内の故障であれば無償で修理を受けられます。
給湯器は毎日使うものだからこそ、突然の故障は生活に大きな支障をきたします。修理費用も数万円かかるケースは珍しくありません。保証期間が延長されれば、万が一のトラブル時にも余計な出費を心配することなく、迅速なサポートを受けられるため非常に安心です。対象製品と延長される保証期間は以下の通りです。
製品カテゴリ | 通常保証期間 | 所有者登録後の保証期間 |
---|---|---|
ガス給湯器、ガスふろ給湯器、ハイブリッド給湯・暖房システム、石油給湯機など | 1年または2年 | 3年 |
ガスコンロ、食器洗い乾燥機、温水暖房機器、浴室暖房乾燥機など | 1年 | 2年 |
※保証期間は製品によって異なる場合があります。詳細は製品に同梱されている保証書をご確認ください。
メリット2 製品のリコールなど安全に関する情報が届く
製品を長く使っていると、ごく稀に設計・製造上の問題が後から見つかり、リコール(無償点検・修理・交換)の対象となることがあります。所有者登録をしておけば、お使いの製品がリコール対象となった際に、ノーリツから直接、郵送や電話で重要なお知らせが届きます。
もし登録をしていなければ、自分で公式サイトの情報を確認したり、ニュースで偶然知ったりしない限り、リコール情報に気づくことは困難です。気づかないまま不具合のある製品を使い続けると、思わぬ事故につながる危険性も否定できません。大切なご家族の安全を守るためにも、メーカーと直接つながる所有者登録は非常に重要な手続きです。
メリット3 法定点検(あんしん点検)の通知が受け取れる
ガス機器や石油機器は、長期間使用すると部品の劣化(経年劣化)により、一酸化炭素中毒や火災といった重大な事故につながるおそれがあります。そこで「長期使用製品安全点検制度」に基づき、製品が設計上の標準使用期間(多くの給湯器で10年)を経過する頃に、有料の法定点検(ノーリツでは「あんしん点検」)を受けることが推奨されています。
所有者登録をしておくことで、この「あんしん点検」の時期が近づくと、ノーリツから適切なタイミングでお知らせの通知が届きます。これにより、「いつ点検を受ければいいのか忘れてしまった」という事態を防ぎ、安心して製品を使い続けるための大切な点検を見逃すことがありません。この通知も、所有者情報がなければ届けることができません。製品を安全に末永く利用するために、点検の通知を受け取れるようにしておくことは非常に大切です。
ノーリツ所有者登録の前に準備するもの
ノーリツの所有者登録をスムーズに進めるために、手続きを始める前にいくつか手元に準備しておくと良いものがあります。特に、お使いの製品を特定するための情報は必須となります。Web(インターネット)で登録する場合も、ハガキで登録する場合も、これからご紹介するものを揃えてから始めると、わずか数分で登録を完了させることができます。
製品の品番と製造番号
所有者登録で最も重要な情報が、製品の「品番(型式)」と「製造番号」です。この2つの情報によって、ご家庭に設置されている製品を正確に特定します。リコールや点検のお知らせなど、安全に関わる重要な情報をお届けするためにも、正確な入力が不可欠です。これらの番号が分からないと登録手続きを進めることができませんので、必ず事前に確認しておきましょう。
品番と製造番号の確認方法
品番と製造番号は、主に3つの方法で確認できます。最も確実なのは、製品本体に貼られている「銘板(めいはん)」と呼ばれるシールで直接確認する方法です。もし製品の設置場所が確認しづらい場合は、保証書や取扱説明書でも確認できることがあります。
製品の種類によって銘板シールの貼付場所は異なります。代表的な製品の確認場所は以下の通りです。
製品カテゴリ | 主な貼付場所 |
---|---|
ガス給湯器・石油給湯器 | 機器本体の前面、または側面の下部。 |
ビルトインコンロ | コンロ本体下部、または点火スイッチやグリル扉の裏側、電池ケースのフタの裏側など。 |
ガスファンヒーター | 本体の背面または側面。 |
浴室暖房乾燥機 | 本体の側面、または操作パネルの周辺。 |
銘板シールには、「品名コード」「型式(品番)」「製造番号(機番)」などが記載されています。登録時にはこれらの情報を転記してください。
保証書と取扱説明書
製品の購入時に受け取る「保証書」と「取扱説明書」も、登録の際に手元にあると便利です。
保証書には、品番や製造番号のほかに、「購入日」や「販売店名」が記載(または記入)されています。これらの情報も所有者登録時の入力項目となるため、保証書を見ながら入力すると間違いがありません。特に、保証期間延長の特典を受けるためには、正確な購入日の情報が重要になります。
また、取扱説明書には、所有者登録用のハガキ(所有者票)が付属している場合があります。郵送で登録手続きを行いたい場合は、このハガキを使用します。Webでの登録を希望する場合でも、製品に関する情報がまとめて記載されているため、手元に置いておくと安心して手続きを進めることができます。
【図解】ノーリツ所有者登録のやり方を2ステップで解説
ノーリツの所有者登録は、お使いの製品やご自身の状況に合わせて、Web(インターネット)またはハガキの2種類の方法から選べます。どちらの方法も簡単ですが、24時間いつでも手続き可能で、登録完了も早いWeb登録が特におすすめです。ここでは、それぞれの登録手順を分かりやすく解説します。
Web(インターネット)での登録手順
スマートフォンやパソコンがあれば、約3分で完了する最も手軽な方法です。公式サイトの案内に従って入力するだけで、簡単に手続きができます。
公式サイトの登録ページにアクセス
まずは、ノーリツの公式サイトにある所有者登録ページにアクセスします。取扱説明書や保証書に記載されているQRコードをスマートフォンで読み取るか、お使いの検索エンジンで「ノーリツ 所有者登録」と検索して公式サイトを探してください。「ご所有者登録」や「製品登録はこちら」といった案内から手続きを開始できます。
必要事項を入力して送信
登録ページにアクセスしたら、画面の案内に従って必要事項を入力していきます。事前準備した製品の品番や保証書を手元に置くとスムーズです。主な入力項目は以下の通りです。
分類 | 主な入力項目 |
---|---|
製品に関する情報 | 製品の品番、製造番号、購入年月日、設置年月日 |
お客様に関する情報 | 氏名(フリガナ)、郵便番号、住所、電話番号、メールアドレス |
販売店・工事店に関する情報 | 販売店名、工事店名(わかる範囲で構いません) |
すべての項目を入力し終えたら、入力内容の確認画面に進みます。特に品番や製造番号、住所などに間違いがないか、送信前に必ず確認しましょう。内容に問題がなければ、「登録する」や「送信する」といったボタンをクリックして手続きは完了です。後日、登録したメールアドレスに登録完了のお知らせが届けば、無事に手続きが済んだことになります。
ハガキでの登録手順
インターネットの操作が苦手な方でも、郵送で簡単に登録できる方法です。製品に同梱されている専用ハガキ(所有者票)を使って手続きします。
所有者票に必要事項を記入
製品を購入した際に受け取る取扱説明書や保証書一式の中に、「所有者票」というハガキが同封されています。この所有者票に、必要事項をボールペンなど消えない筆記用具で記入していきます。
Web登録と同様に、主に以下の情報を記入します。
- お客様情報(氏名、住所、電話番号など)
- 製品情報(品番、製造番号など)
- 購入・設置情報(購入日、販売店名など)
品番や製造番号は、数字の「0(ゼロ)」とアルファベットの「O(オー)」、数字の「1(イチ)」とアルファベットの「I(アイ)」などを間違えないよう、はっきりと丁寧に記入してください。記入漏れや誤字があると、正しく登録できない場合があります。もし付属の個人情報保護シールがあれば、記入後に上から貼り付けましょう。
切手を貼らずに投函
必要事項の記入が終わったら、所有者票をポストに投函します。この所有者票は「料金受取人払郵便」になっているため、切手を貼る必要は一切ありません。そのままお近くの郵便ポストに投函するだけで、ノーリツへ郵送されます。これでハガキでの登録手続きは完了です。
ノーリツ所有者登録に関するよくある質問
ノーリツの所有者登録について、多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。登録前の不安や疑問はここで解消しておきましょう。
登録はいつまでにすればいい?
ノーリツの所有者登録には、「いつまでに登録しなければならない」という明確な期限は設けられていません。
しかし、保証期間の延長や安全に関する情報を確実に受け取るためにも、製品の設置が完了したら、できるだけ速やかに登録を済ませることを強くおすすめします。メーカー保証は製品の購入日や設置日から開始されるため、登録が遅れるとその分、実質的な保証期間が短くなってしまう可能性があります。取扱説明書や保証書が手元にあるうちに、忘れないように手続きをしましょう。
登録は無料?費用はかかる?
ノーリツの所有者登録は完全に無料です。登録手続きに際して、費用が請求されることは一切ありませんのでご安心ください。
ただし、所有者登録をすることで案内が届く「長期使用製品安全点検制度」に基づく法定点検(あんしん点検)や、保証期間が終了した後の修理については有料となります。所有者登録そのものと、その後に発生する可能性のあるサービス費用は別物であると理解しておきましょう。
項目 | 費用 | 内容 |
---|---|---|
所有者登録 | 無料 | 製品の所有者情報をメーカーに登録する手続き。保証延長や安全情報の通知が受けられる。 |
法定点検(あんしん点検) | 有料 | 経年劣化による事故を防ぐため、専門の点検員が製品の状態を確認する点検。点検時期が近づくと案内が届く。 |
中古品や譲渡品でも登録できる?
はい、中古品や知人から譲り受けた製品であっても所有者登録は可能です。現在ご使用されている方が登録手続きを行ってください。
ただし、注意点が2つあります。
1つ目は、メーカー保証期間の扱いです。無償のメーカー保証期間は、あくまで最初に製品が新品として購入された日(または設置された日)から起算されます。そのため、中古品や譲渡品の場合、すでに保証期間が終了しているか、残りの期間が短くなっている可能性が高いです。
2つ目は、保証期間が終了していても登録するメリットは大きいという点です。製品のリコールや安全に関する重要なお知らせは、保証期間に関わらず全ての所有者に届けられるべき情報です。万が一の際に迅速な対応を受けられるよう、安全確保の観点からも必ず登録しておくことをおすすめします。
登録内容を変更したい場合はどうする?
引っ越しによる住所変更や、結婚による姓の変更など、登録した内容に変更があった場合は、速やかに変更手続きを行う必要があります。手続きを怠ると、リコールや点検に関する重要なお知らせが届かなくなる恐れがあります。
登録内容の変更は、主に以下の方法で行うことができます。
Web(インターネット)での変更
ノーリツの会員サイト「NORITZ MEMBERS」にログインし、会員情報の変更ページから手続きを行います。24時間いつでもご自身のタイミングで変更できるため便利です。
電話での変更
Webでの手続きが難しい場合は、電話で変更を依頼することも可能です。下記の窓口に連絡し、登録内容を変更したい旨を伝えてください。その際、本人確認のために製品の品番や製造番号を聞かれることがありますので、事前に準備しておくとスムーズです。
窓口 | 連絡先 |
---|---|
ノーリツコンタクトセンター | ノーリツ公式サイトで最新の電話番号をご確認ください。 |
まとめ
本記事では、ノーリツ製品の所有者登録のメリットや具体的な手順を解説しました。所有者登録は義務ではありませんが、メーカー保証期間が延長されたり、リコールといった安全に関する重要な情報が届いたりするなど、多くのメリットがあります。安心して製品を長くお使いいただくために、登録は済ませておくことを強くおすすめします。登録はWebなら約3分で完了し、ハガキでも手軽に行えます。この記事を参考に、ぜひ登録を完了させましょう。