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冬物コートも乾太くんで洗える!プロが教える失敗しないコート洗濯&乾燥術

冬の寒さから身を守ってくれる大切なコート。シーズンの変わり目や、少し汚れてしまった時に、「自宅で洗えたらいいのに」と思ったことはありませんか?

クリーニングに出すと、1着あたり数千円かかることも珍しくありません。家族全員分のコートとなると、家計への負担も大きいものです。しかし、ガス衣類乾燥機「乾太くん」をお持ちのご家庭なら、種類によっては自宅でコートを洗濯し、ふわふわに乾燥させることが可能です。

本記事では、「乾太くん コート 洗える」というキーワードで検索されている皆様に向けて、ガス会社ならではの視点で、失敗しないコートの洗濯・乾燥術を徹底解説します。正しい知識と手順を守れば、クリーニング代を節約しながら、いつでも清潔なコートを着ることができます。

目次

1. コートは本当に自宅で洗えるの?洗濯表示の見方を徹底解説

まず大前提として、全てのコートが自宅で洗えるわけではありません。誤って洗ってしまうと、縮みや型崩れ、素材の劣化を招く恐れがあります。乾太くんに入れる前に、必ずタグについている「洗濯表示」を確認しましょう。

重要なのは「タンブル乾燥」のマーク

乾太くんは、衣類を回転させながら温風で乾かす「タンブル乾燥(タンブラー乾燥)」という方式を採用しています。そのため、洗濯表示の中に以下のマークがあるかどうかを確認することが最も重要です。

マークの形状意味乾太くんでの対応
⭘の中に・・タンブル乾燥可能
(排気温度上限80℃)
標準コースで乾燥OK。
高温でも問題ない丈夫な素材です。
⭘の中に・タンブル乾燥可能
(排気温度上限60℃)
「デリケートコース」や「低温コース」を使用してください。
熱に弱い化学繊維などが含まれています。
⭘に✕タンブル乾燥禁止乾太くんの使用はNGです。
自然乾燥させてください。無理に使うと縮みます。

洗濯可能な素材とNGな素材の判別法

洗濯表示が見当たらない、または薄れて見えない場合は、素材から判断することも一つの目安となります。

  • 【乾太くんOKの可能性が高い素材】
    • ダウン(ナイロン・ポリエステル生地)
    • 綿(コットン)100%のトレンチコート
    • ポリエステル製のカジュアルコート
  • 【基本的にNG・要注意な素材】
    • ウール(毛)、カシミヤ、アンゴラ → 縮むリスク大
    • 本革、合成皮革(レザー) → ひび割れ・変形の恐れ
    • シルク(絹)、レーヨン → 光沢消失・縮みの恐れ
    • 特殊な加工(防水・撥水)がされたレインコート → 熱で機能低下の恐れ

2. コートの種類別!乾太くん対応ガイド

洗濯表示でOKが確認できたら、コートの種類に合わせた適切な手順で洗濯・乾燥を行いましょう。ここでは代表的な3種類のコートについて解説します。

■ ダウンコート・ダウンジャケット

ダウンは乾太くんと最も相性の良いアウターの一つです。ガス乾燥機のパワフルな温風が、中の羽毛を根元から立ち上げ、新品のようなふっくら感を取り戻します。

  1. 前処理:襟元や袖口の皮脂汚れに、部分洗い用洗剤を塗布します。
  2. 洗濯:ファスナーを全て閉め、大きめの洗濯ネットに入れて「おしゃれ着コース(ドライコース)」で洗います。洗剤は中性洗剤を使用してください。
  3. 乾燥の準備:脱水が終わったら、取り出してパタパタと振り、中の羽毛の偏りを手で軽くほぐします。
  4. 乾太くんで乾燥:
    設定:必ず「デリケートコース(低温)」などを選択してください。
    ナイロンやポリエステル生地は熱に弱いため、高温だと生地が傷む可能性があります。
    手順:一気に乾かそうとせず、「15分乾燥 → 取り出して羽毛をほぐす → 裏返す」を3〜4回繰り返すのがコツです。こうすることで、生乾きを防ぎ、驚くほどふわふわに仕上がります。

■ トレンチコート

春先や秋口に活躍するトレンチコート。綿やポリエステル素材のものは、自宅で洗濯しやすいアイテムです。

  1. 洗濯:ベルトやライナー(取り外し可能な裏地)は外して別々に洗います。型崩れを防ぐため、きちんと畳んでぴったりサイズの洗濯ネットに入れます。
  2. 乾燥:シワになりやすい素材のため、乾太くんで完全に乾かすよりも、「少し湿り気が残る程度」まで乾燥させ、最後はハンガーにかけて自然乾燥させるのがおすすめです。
  3. 仕上げ:完全に乾いたら、気になる部分にアイロンをかけるとピシッと仕上がります。

■ ウールコート・カシミヤコート

※基本的にはクリーニング店への依頼を強く推奨します。

ウールやカシミヤなどの獣毛素材は、水に濡れると繊維が絡み合い、フェルト化(硬く縮む現象)してしまいます。また、熱風にも弱いため、乾太くんの使用は基本的に避けるべきです。

ただし、最近では「ウォッシャブルウール」など洗濯可能な製品も登場しています。どうしても自宅でケアしたい場合は、汚れた部分だけを固く絞ったタオルで叩き洗いし、風通しの良い場所で陰干しする「部分洗い」に留めましょう。仕上げに乾太くんの「消臭運転(温風を使わない送風モード)」を使って、匂いやホコリを取る程度であれば活用可能です。

3. 乾太くんでコートを洗う前のチェックリスト

失敗を防ぐため、洗濯機や乾太くんに入れる前に、以下の項目を必ずチェックしてください。

  • 洗濯表示の確認:タンブル乾燥禁止マーク(⭘に✕)がないか?
  • ポケットの中身チェック:ティッシュ、レシート、小銭、リップクリームが入っていないか?
  • ファスナー・ボタンを閉める:開けたままだと生地を傷つけたり、型崩れの原因になります。
  • 装飾品の取り外し:フードのファー、ベルト、金属製のチャームなどは全て外します。
  • 洗濯ネットの準備:コートのサイズに合ったネットを使用していますか?
  • 汚れの事前処理:目立つシミや襟袖の汚れは予洗いしましたか?

4. 失敗事例から学ぶ!コート洗濯のNG行動

「乾太くん コート 洗える」と思って挑戦したものの、失敗してしまった……とならないよう、よくある失敗事例を知っておきましょう。

NG行動1:高温設定での一気乾燥

結果:ダウンジャケットの表面が溶けた、サイズがひと回り小さくなった。

対策:アウター類は熱に弱い化学繊維が使われていることが多いため、基本は「低温」や「デリケート」設定を使用しましょう。標準コースの高温熱風は80℃近くになりますが、デリケートコースなら約60℃以下に抑えられます。

NG行動2:ウール素材の洗濯機洗い&乾燥

結果:子供服のように縮んでしまい、生地がゴワゴワに硬化した。

対策:ウール素材は「水」と「摩擦」と「熱」全てが縮みの原因です。絶対にご家庭の洗濯機と乾燥機には入れないでください。

NG行動3:レインコートなど通気性の悪い素材の乾燥

結果:乾燥機内で異常振動が発生、または生地のコーティングが剥離した。

対策:水を通さない素材は、乾燥機内で水分の逃げ場がなくなり、温度上昇による故障や生地の劣化を招きます。これらは自然乾燥させましょう。

5. 乾太くんでコスト削減!クリーニング代との比較

乾太くんを上手に活用することで、家計の節約にもつながります。一般的なクリーニング料金と、自宅でのランニングコストを比較してみましょう。

コート1着あたりのクリーニング料金相場

  • ウールコート:1,500円〜3,500円
  • ダウンコート:2,000円〜5,000円
  • トレンチコート:1,500円〜3,000円
  • 撥水加工などのオプション:+500円〜1,000円

乾太くん使用時のランニングコスト(1回あたり)

※5kg〜8kgの衣類を乾燥させた場合(リンナイ調べ・条件による)

  • LPガス(プロパン):約63円
  • 都市ガス:約52円

これに洗濯機の水道代・電気代(約30円〜40円)を加えても、1回あたり100円程度で済みます。

年間のコスト比較シミュレーション

4人家族で、1シーズンにダウンジャケットを各2回(計8回)クリーニングに出すと仮定します。

比較項目クリーニング利用の場合自宅(乾太くん)の場合
単価目安3,000円 × 8着分約100円 × 8回分
年間合計24,000円約800円
節約額年間 約23,200円の節約!

このように、洗えるダウンコートやトレンチコートを自宅ケアに切り替えるだけで、浮いたお金で美味しいディナーに行けるほどの節約効果があります。

6. 季節の変わり目のコート管理カレンダー

コートを長持ちさせるためには、洗濯のタイミングも重要です。年間を通したメンテナンススケジュールを意識しましょう。【3月〜4月】冬物コートのしまい洗いシーズンが終わったら、汚れを落としてから保管します。見えない汗や皮脂汚れが残っていると、黄ばみやカビの原因になります。ダウンコートはこの時期に乾太くんでしっかり乾燥させ、ふっくらさせてから通気性の良いカバーをかけて収納しましょう。【4月〜5月】春コートのメンテナンス花粉や砂埃が付着しやすいトレンチコートなどをケアします。乾太くんの花粉ケアコース(送風)を利用して、帰宅後に花粉を落とすのも効果的です。【10月】秋冬コートの準備半年間クローゼットに眠っていたコートを取り出します。保管中の湿気を飛ばし、ふくらみを戻すために、一度乾太くんで短時間の乾燥(リフレッシュ)を行うのがおすすめです。【11月〜2月】シーズン中の定期的なお手入れ着用頻度が高いダウンなどは、月に1回程度洗うことで保温性を維持できます。汚れたらすぐ洗えるのが、自宅ケアの最大のメリットです。

7. よくある質問Q&A

Q1: 乾太くんでコートが縮む心配はありませんか?

素材によります。綿や麻、ウールなどは縮みやすい傾向があります。ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は比較的縮みにくいですが、熱に弱いため「低温コース」を使用することが鉄則です。必ず洗濯表示を確認してください。

Q2: ダウンを洗ったら中の羽毛が偏ってしまいました。どうすればいいですか?

濡れている状態では羽毛が固まっているため偏って見えますが、乾燥すれば元に戻ります。乾太くんで乾燥させる際、途中で何度か取り出して、固まっている部分を手でパンパンと叩いてほぐし、再度乾燥させる工程を繰り返してください。テニスボールを2〜3個一緒に入れて乾燥させると、叩く効果で偏りが解消されやすくなります。

Q3: 防水スプレーをした後、すぐ乾太くんに入れても大丈夫ですか?

絶対にやめてください。防水スプレーには引火性の成分が含まれていることがあり、乾燥機の熱で発火や爆発の危険性があります。防水スプレーは全ての洗濯・乾燥が終わり、屋外で陰干しする際に行ってください。

Q4: 毛玉がついたコートも洗えますか?

洗うことは可能ですが、洗濯や乾燥の摩擦で毛玉が増える可能性があります。洗濯前に毛玉取り器などで処理しておくか、必ず目の細かい洗濯ネットに入れ、裏返して洗うようにしてください。

8. まとめ

冬物コートも、素材と洗濯表示さえしっかり確認すれば、乾太くんを使って自宅で「プロ級」の仕上がりにすることが可能です。

  • 時短・即日仕上げ:クリーニングのように数日待つ必要がなく、着たい時にすぐ着られます。
  • 経済的:年間数万円のクリーニング代を節約できます。
  • 仕上がりの質:ガス乾燥特有の強い温風により、ダウンなどは天日干し以上にふっくら仕上がります。

「乾太くん コート 洗える」のかどうか迷っていた方は、ぜひこの記事を参考に、自宅でのお手入れにチャレンジしてみてください。ただし、大切な高級コートやデリケートな素材は、無理せずプロのクリーニングにお任せする使い分けも、長く愛用するための秘訣です。

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