はじめに:「洗濯機の乾燥機能を使うと、ガス代は上がるの?」
「洗濯機の乾燥機能を使ったら急に光熱費が増えた気がする」「ガス乾燥機って実際どれくらいガス代がかかるの?」そんな疑問をお持ちの方、意外と多いのではないでしょうか。
実は、洗濯機についている乾燥機能とガス乾燥機(ガス衣類乾燥機)は、使うエネルギーの種類がまったく異なります。 洗濯乾燥機(ドラム式など)の乾燥機能は電気を使いますが、ガス乾燥機はガスのパワーで乾燥します。そのため「ガス代」という観点では仕組みが異なり、どちらが本当にお得なのか、比べてみないとわかりにくいのです。
この記事では、ガス会社の視点から、洗濯機の乾燥機能とガス乾燥機のランニングコストを徹底比較。1回あたり・月あたりの費用目安を具体的な数字でご紹介します。
そもそも「洗濯機の乾燥機能」にガス代はかかる?
結論からいうと、一般的な洗濯乾燥機の乾燥機能ではガス代はかかりません。
ドラム式洗濯乾燥機や縦型洗濯乾燥機の乾燥機能は、電気ヒーターやヒートポンプを使って熱を発生させています。つまり、乾燥機能を使うと増えるのはガス代ではなく電気代です。
ただし、以下の場合はガス代に影響することがあります。
- ガス衣類乾燥機(乾太くんなど)を使っている場合:乾燥のたびにガスを消費するため、ガス代が増加します。
- ガス温水式床暖房・浴室乾燥機を使っている場合:乾燥運転のたびにガスを使います。
つまり「洗濯機の乾燥機能を使ってガス代が増えた」と感じているなら、それはガス乾燥機を使っているか、浴室乾燥機(ガス式)を使っているケースが考えられます。
乾燥方式ごとのコスト比較:1回あたりいくらかかる?
乾燥方式には主に以下の4種類があります。それぞれの1回あたりのランニングコストをまとめました(5〜6kgの洗濯物を想定)。
| 乾燥方式 | 1回あたりのコスト | 乾燥時間の目安 |
|---|---|---|
| ガス乾燥機(都市ガス) | 約40〜83円 | 約52〜60分 |
| ガス乾燥機(プロパンガス) | 約60〜100円 | 約52〜60分 |
| ドラム式(ヒートポンプ型) | 約40円 | 約127分 |
| ドラム式(ヒーター型) | 約60〜125円 | 約160〜280分 |
※ガス代・電気代は使用状況や地域・契約内容によって異なります。
ランニングコストだけを見ると、都市ガスの乾燥機とヒートポンプ型ドラム式は同程度に見えます。しかし、乾燥時間に大きな差があります。ガス乾燥機は約52〜60分で乾燥が完了するのに対し、ヒートポンプ型は約127分、ヒーター型では最大280分もかかることがあります。
ガス代が上がる!ガス乾燥機を導入したときの月額コスト
ガス乾燥機(乾太くんなど)を設置している場合、乾燥をするたびにガス代が増えます。月にどのくらい増えるのか、使用頻度別に見てみましょう。
■ 都市ガスを使用している場合(6kgタイプ・1回約73円のガス代)
| 使用頻度 | 月のガス代増加分の目安 |
|---|---|
| 週3回(月12回) | 約876円 |
| 週5回(月20回) | 約1,460円 |
| 毎日(月30回) | 約2,190円 |
■ プロパンガスを使用している場合(6kgタイプ・1回約100円のガス代)
| 使用頻度 | 月のガス代増加分の目安 |
|---|---|
| 週3回(月12回) | 約1,200円 |
| 週5回(月20回) | 約2,000円 |
| 毎日(月30回) | 約3,000円 |
ガス乾燥機を導入すると、毎月のガス検針票の金額は確かに増えます。ただし、これは「ガス乾燥機を使うたびに電気代ではなくガス代が増える」ということであって、乾燥コスト自体が高くなっているわけではありません。
「ガス代が増えた=損している」は大きな誤解
ガス乾燥機を導入して「ガス代が増えた!」と焦る方がいますが、それは正しい見方ではありません。
大切なのは、「ガス代+電気代を合わせたトータルコスト」で比較することです。
ガス乾燥機(乾太くん)を導入すると、乾燥のたびにガス代は増えますが、代わりにドラム式洗濯乾燥機の乾燥機能を使う頻度が減るため、電気代は下がります。その結果、光熱費全体では大きく変わらない、あるいはむしろ安くなるケースも多いのです。
さらに、ガス乾燥機はドラム式の乾燥機能に比べて乾燥時間が約半分〜5分の1という大きなメリットがあります。時間的なコストを考えると、ガス乾燥機のほうがはるかに効率的といえます。
ガス代を節約しながらガス乾燥機を使うコツ
「ガス代が増えるのはわかったが、なるべく節約したい」という方向けに、ガス屋の立場からアドバイスをまとめます。
1. 洗濯物をまとめて1回で乾燥する
少量のたびに乾燥機を回すのは非効率です。まとめて乾燥することで、1回あたりのガス使用量を最大限に活かせます。定格容量に近い量を入れるのがポイントです。
2. 洗濯機の脱水をしっかりかける
洗濯機の脱水をしっかりおこなうことで、乾燥機に入れる衣類の含水量が減り、ガスの使用量を抑えることができます。脱水時間を少し長めに設定するだけで効果的です。
3. フィルターを毎回きれいにする
乾燥機内のフィルターにホコリが溜まると、乾燥効率が落ちてガス代が余計にかかります。毎回使用後にフィルターを掃除する習慣をつけましょう。
4. ガス料金プランを見直す
ガス乾燥機を使うことで月のガス使用量が増えると、契約しているガス料金プランによっては割安になる逓減制料金が適用されるケースがあります。ガス会社に相談して、最適なプランに切り替えることでコストを抑えられます。
洗濯機選びのポイント:ガス乾燥機との組み合わせが最強
ガス乾燥機(乾太くんなど)を導入する場合、洗濯機は乾燥機能なしの縦型洗濯機との組み合わせがもっともコストパフォーマンスが高くなります。
ドラム式洗濯乾燥機は本体価格が15万〜30万円程度と高額ですが、縦型洗濯機なら5万〜10万円程度で購入できるものも多くあります。洗濯と乾燥を別々の機器で分担することで、それぞれの得意分野を最大限に活かせます。
- 洗濯は縦型洗濯機:たっぷりの水と力強い水流でしっかり洗浄
- 乾燥はガス乾燥機:高温の温風でスピード乾燥、ふわふわ仕上がり
この組み合わせが、コスト・時短・仕上がりのすべてでバランスが良いと、多くのガス屋が推奨しています。
まとめ:「洗濯機の乾燥 ガス代」ここが大事!
この記事のポイントを整理します。
- 洗濯乾燥機の乾燥機能ではガス代は増えない(電気代が増える)
- ガス代が増えるのは「ガス衣類乾燥機」や「ガス式浴室乾燥機」を使っているとき
- ガス乾燥機(都市ガス)の1回あたりコストは約40〜83円、月30回使っても約2,000円前後
- ガス代が増えても、電気代が減るためトータルコストは変わらないことが多い
- 乾燥時間の短縮という大きなメリットがある
- ガス乾燥機+縦型洗濯機の組み合わせがコスパ最強
「ガス代が増えた=損」ではありません。光熱費全体・家事時間・仕上がりを総合的に考えると、ガス乾燥機は非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。








