はじめに
「最近ガス代が高くて家計が苦しい…」「そろそろ給湯器の交換時期だけど、エコジョーズって本当にお得なの?」 そんなお悩みを抱えている方は、実はかなり多いんです。
ロシア情勢や円安の影響で、都市ガスの料金単価は数年前と比べて確実に上昇傾向。政府の補助金も時期によって内容が変わるため、「毎月の請求書を見るのが怖い」という声もよく聞きます。
そんな今だからこそ注目したいのが エコジョーズ(潜熱回収型ガス給湯器) 。 今回はガス屋の視点から、都市ガスのご家庭でエコジョーズに交換した場合、月々のガス代がいくら安くなるのか を、家族人数別に分かりやすく解説します。
エコジョーズとは?まずは仕組みをサクッと理解
エコジョーズの正式名称は「潜熱回収型ガス給湯器」。 従来型の給湯器が捨てていた約200℃の燃焼排ガスを再利用することで、熱効率を従来の約80%から約95%まで引き上げた高効率給湯器 です。
イメージで言うと、
- 従来型:火力で水をいきなり温める(排熱はそのまま外へ)
- エコジョーズ:捨てていた排熱でまずお水を予熱 → そのあと火力で仕上げる
という二段構えの構造。だから同じ量のお湯を作っても、ガスの使用量を約12〜15%削減 できるわけです。
さらにCO2排出量も従来型より約13〜15%削減できるため、家計だけでなく環境にも優しい給湯器 として、近年は新築・リフォーム問わずスタンダードになりつつあります。
都市ガスでエコジョーズに変えると、月々いくら安くなる?
一番気になるのが実際の節約金額ですよね。 大手都市ガス会社の試算をベースに、ガス使用量を約12%削減できた場合の月々の節約額 を家族人数別にまとめると、目安は以下のとおりです。
| 家族構成 | 月々の節約額(目安) | 10年間の節約額(目安) |
|---|---|---|
| 1人暮らし | 約240円 | 約29,000円 |
| 2人家族 | 約400円 | 約48,000円 |
| 3人家族 | 約530円 | 約63,000円 |
| 4人家族以上 | 約670円 | 約80,000円 |
※2024年7月時点の都市ガス基準単位料金をもとにした試算。実際の節約額はガス料金単価や使用量によって変動します。
「月に数百円か…」と思われるかもしれませんが、給湯器の寿命は 約10年 。10年使い続けることを考えれば、4人家族以上のご家庭では約8万円もの差 が生まれる計算です。
さらに、今後ガス単価が上がれば節約金額も比例して大きくなるため、実際には試算以上にお得になる可能性 が十分にあります。
なぜ家族が多いほどお得?節約効果のカラクリ
エコジョーズの節約効果は、「使ったガス量に対して約12〜15%減らす」という相対的なもの。 つまり、ベースとなるガス使用量が多ければ多いほど、節約できる金額も大きくなります。
特に以下のようなご家庭は、エコジョーズの恩恵を強く受けられます。
- 毎日湯船にお湯をはる(シャワーだけで済ませない)
- 追い焚き機能をよく使う(家族の入浴時間がバラバラ)
- 床暖房・浴室暖房乾燥機を使用している
- キッチンでお湯を使う頻度が高い(皿洗いなど)
逆に、「1人暮らしでシャワーのみ」「在宅時間が短い」といったご家庭では、月数百円の差にとどまることも。
「冬場のガス代が1万円を超える」「夏でも5,000円以上かかっている」 このどちらかに当てはまるご家庭なら、エコジョーズの導入で確実に恩恵を感じられるはずです。
都市ガス vs プロパンガス、どちらがお得?
エコジョーズは都市ガス・プロパンガス(LPガス)どちらでも使えます。 ただし、もともと単価が高いプロパンガスの家庭の方が節約金額は大きく出やすい 傾向があります。
とはいえ、都市ガスのご家庭でも、
- 家族が3人以上
- お湯を使う頻度が高い
- 給湯器の使用年数が10年近い
このいずれかに当てはまるなら、都市ガス+エコジョーズの組み合わせは十分に元が取れる 選択肢と言えます。
初期費用はどれくらい?何年で元が取れるの?
エコジョーズの本体価格は、従来型給湯器よりも 3〜5万円ほど高め です。加えてドレン排水工事費(5,000〜10,000円)も必要になるため、差額はざっくり 4〜6万円 程度と見ておきましょう。
この差額を月々の節約額で回収していく計算になるので、例えば4人家族の場合、
差額60,000円 ÷ 月670円 ≒ 約7.5年
で初期費用を回収でき、その後は純粋な節約がプラスに。 給湯器の寿命である10年を迎えるころには、しっかりプラス収支 になる計算です。
導入前に必ず知っておきたい3つの注意点
ガス屋として、メリットだけでなく「事前に知っておいてほしい点」も正直にお伝えします。
① ドレン排水工事が必要
エコジョーズは構造上、ドレン水(凝縮水) が1日500cc〜1500cc発生します。これを適切に排水する工事が必須で、追加費用として5,000〜10,000円ほどかかります。
② 設置できない場合がある
マンションのパイプスペース(PS)内に給湯器がある場合など、ドレン排水経路が確保できないと設置できないケースがあります。集合住宅にお住まいの方は、事前に施工業者へ確認しましょう。
③ 中和器の交換が将来的に必要
内部の「中和器」は 約10〜15年で交換が必要 な消耗部品です。ただし交換時期は給湯器本体の寿命とほぼ同じタイミングなので、買い替え時に新しくなると考えればOKです。
補助金制度もチェック!国・自治体のサポートを活用
エコジョーズは省エネ性能が高いため、国や自治体の補助金対象 になるケースが多い給湯器です。
代表的なのが国の「給湯省エネ事業」や住宅の省エネリフォーム関連の補助金。 さらに、お住まいの自治体によっては独自の補助金制度を設けている場合もあります。
補助金を使えば初期費用の差額をほぼ相殺できるケースもある ので、交換を検討する際は必ずチェックしておきましょう。申請期間や予算上限があるため、早めの動き出しがおすすめです。
さらに節約効果を上げるコツ
せっかくエコジョーズに交換するなら、合わせて意識したい節約ポイントもご紹介します。
- 給湯温度は40℃前後に設定(高すぎると余計なガスを消費)
- シャワーは出しっぱなしにしない(1分で約12Lの節約)
- 追い焚きより、家族で時間を空けずに入浴
- ガス会社の「エコジョーズ割引プラン」を活用(対応している会社あり)
こうした工夫を組み合わせることで、試算以上の節約効果 を実感できるはずです。
まとめ:都市ガスのご家庭こそ「長期目線」でエコジョーズを
最後にポイントを整理しましょう。
- 都市ガスのエコジョーズで 月々240〜670円 の節約が可能(家族人数による)
- 10年間で約3〜8万円 のガス代削減効果
- 初期費用の差額は5〜8年程度で回収可能
- ガス使用量が多いご家庭ほど恩恵大
- 国・自治体の補助金を活用すればさらにお得
- ドレン排水工事や設置場所の確認は必須
給湯器は「壊れてから慌てて選ぶもの」になりがちですが、寿命の10年を目安に、計画的にエコジョーズへ切り替える のが一番賢いやり方です。
毎月の家計負担を少しでも軽くしたい方、地球環境にも配慮したい方は、次の給湯器交換のタイミングでぜひエコジョーズを候補に入れてみてくださいね。








