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エコキュートとエコジョーズ都市ガス比較|損益分岐を試算給湯器・省エネ比較

エコキュートとエコジョーズ都市ガス比較|損益分岐を試算

📅 2026年6月22日🏷️ エコキュート・エコジョーズ・都市ガス⏱ 約14分で読める

目次

都市ガスエリアなら
結論が変わる給湯器選び

損益分岐点・隠れコスト・補助金まで都市ガス目線で試算

エコジョーズとエコキュートの比較記事は数多くありますが、その多くは「エコキュートの方がランニングコストが安い」という結論で終わっています。しかし、その前提の多くはガス代が割高なプロパンガス(LPガス)を想定したものです。

都市ガスはプロパンよりガス単価が大幅に安いため、エコキュートへ切り替えても損益分岐点が大きく後ろにずれます。場合によっては「都市ガスのままエコジョーズの方が得」というケースも珍しくありません。

この記事では、都市ガスユーザーに絞って4人家族モデルで具体的に試算し、切り替え時の隠れコストや補助金、将来の電気・ガス価格リスクまで中立的に解説します。

📋 目次

  1. エコジョーズとエコキュートの基本的な違い
  2. 都市ガスだとコスト比較はどう変わるか?
  3. 4人家族モデル試算:都市ガスエコジョーズ vs エコキュート
  4. 都市ガス→エコキュート切り替え時の隠れコスト全リスト
  5. 補助金適用後の実質コスト比較(給湯省エネ2026事業)
  6. 電気代・ガス代の変動リスク(2022〜2026年のトレンド)
  7. メリット・デメリット比較(都市ガスユーザー視点)
  8. 都市ガスユーザー向け診断:結局どちらを選ぶべきか

🔍エコジョーズとエコキュートの基本的な違い

まずは2つの給湯器の根本的な違いを整理します。最大の違いは「使うエネルギー源」と「お湯の作り方」です。

比較項目エコジョーズエコキュート
エネルギー源ガス(都市ガス/LPガス)電気(空気熱を利用)
お湯の作り方使う瞬間に沸かす(瞬間式)夜間に貯めておく(貯湯式)
本体+工事費約15〜35万円約40〜70万円
設置スペース壁掛けで省スペースタンク+室外機で広い場所が必要
お湯切れなし(無限に使える)あり(使い切ると沸くまで待つ)
寿命の目安約10〜15年約10〜15年
補助金原則対象外(賃貸集合等のみ)対象(給湯省エネ2026事業)

エコジョーズの仕組み——排熱を再利用する高効率ガス給湯器

エコジョーズは、従来のガス給湯器が捨てていた排気熱(潜熱)を二次熱交換器で回収し、再利用する仕組みです。これにより熱効率が従来比80%程度から約95%まで向上し、ガスの使用量を抑えられます。「使う瞬間に必要な分だけ沸かす」ため、お湯切れが起きないのが特徴です。

エコキュートの仕組み——空気の熱を使うヒートポンプ式

エコキュートは、エアコンと同じヒートポンプ技術で大気中の熱を汲み上げ、少ない電力でお湯を沸かします。投入した電気エネルギーの3〜4倍の熱を生み出せる高効率が魅力です。主に電気料金の安い夜間にお湯を沸かしてタンクに貯めるため、貯めた分を使い切ると「お湯切れ」が起きます。

この記事の前提:本記事は「すでに都市ガスを使っている家庭」が、エコジョーズを選ぶか、エコキュートに切り替えるかで迷っているケースを想定して解説します。基本的な違いをさらに詳しく知りたい方は、関連記事もあわせてご覧ください。

関連

2つの給湯器の仕組み・費用・10年コストの全体像はこちら。
エコジョーズとエコキュートの違い完全ガイド【2026年版】

⚖️都市ガスだとコスト比較はどう変わるか?

一般的な比較記事では「エコキュートはランニングコストが安い」と結論づけられます。しかし、その差はガスの種類によって大きく変わります。

⚠ 多くの比較記事が見落としている前提
「エコキュートは年間2〜3万円安い」という試算の多くは、ガス単価が高いプロパンガス(LPガス)を基準にしています。都市ガスはプロパンの約1/2〜1/3の単価のため、エコジョーズのガス代が想定よりずっと安く、両者の差が縮まります。

都市ガスとプロパンの単価差

約170円

都市ガス単価(1m³)

エリア・時期で変動

約500〜600円

プロパン単価(1m³)

都市ガスの約3倍

約31円

電気単価(1kWh)

夜間割引でさらに安い場合も

都市ガスとプロパンでは熱量あたりの単価が大きく異なります。同じエコジョーズでも、プロパン世帯なら年間給湯費が高くつき、エコキュートとの差が開きます。逆に都市ガス世帯ではエコジョーズのガス代が安く済むため、エコキュートに替えてもランニングコストの差が小さくなるのです。

ポイント:「エコジョーズはやめとけ」「エコキュートに替えるべき」という意見の多くは、プロパン世帯を前提にしています。都市ガス世帯は別の判断軸が必要です。次のセクションで具体的に試算します。

🧮4人家族モデル試算:都市ガスエコジョーズ vs エコキュート

都市ガスを使う4人家族を想定して、年間の給湯費とトータルコストを試算します。あくまでモデルケースですが、判断の目安になります。

試算の前提条件(4人家族)
・都市ガス単価:170円/m³ ・電気単価:31円/kWh(夜間想定込み)
・給湯需要:一般的な4人家族の標準使用量
・本体+工事費:エコジョーズ25万円/エコキュート55万円

年間給湯費の比較

🔢 4人家族の年間給湯費(都市ガス基準)

項目エコジョーズ(都市ガス)エコキュート(電気)
年間給湯費の目安約55,000〜65,000円約30,000〜45,000円
年間の差額エコキュートが 年間 約15,000〜25,000円 安い

※プロパン世帯ではこの差が年間3〜5万円に広がるため、都市ガス世帯の差は相対的に小さいことがわかります。

損益分岐点の試算【ここが都市ガスの分かれ目】

初期費用の差は「エコキュート55万円 − エコジョーズ25万円 = 30万円」。これをランニングコストの差で何年かけて回収できるかを計算します。

🔢 初期費用差30万円を回収するまでの年数

条件年間削減額損益分岐点
都市ガス(年2万円削減)20,000円15年
都市ガス(年1.5万円削減)15,000円20年
(参考)プロパン(年4万円削減)40,000円7.5年

※補助金を考慮しない場合の試算。エコキュートの寿命は10〜15年が目安です。

都市ガス世帯の重要な注意点:都市ガスの場合、損益分岐点が15〜20年とエコキュートの寿命(10〜15年)に近い、あるいは超えてしまうケースがあります。つまり「元を取る前に寿命が来る」可能性があり、コストだけで見ればエコジョーズの方が有利な場合も多いのです。プロパン世帯(7〜8年で回収)とは結論が大きく異なります。

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エコジョーズの月々のガス代の実態を詳しく知りたい方はこちら。
エコジョーズの月々のガス代はどれくらい?節約効果も徹底解説

💸都市ガス→エコキュート切り替え時の隠れコスト全リスト

エコキュートの試算では「本体+工事費」しか語られないことが多いですが、都市ガスからの切り替えには見積もりに出にくい「隠れコスト」が存在します。これを含めると損益分岐点はさらに後ろにずれます。

① 電気設備の増設(200V工事)

エコキュートは200Vの専用回路が必要です。既存の分電盤に空きがない場合、ブレーカー増設や配線工事が発生します。

追加費用の目安:2〜5万円

② タンク設置の基礎工事

エコキュートのタンクは重量があり、設置場所にコンクリート基礎を打つ必要があります。地面の状態によっては整地費用も発生します。

追加費用の目安:2〜4万円

③ ガス管の撤去・閉栓費用

給湯をすべて電気にしてガスを解約する場合、ガス管の閉栓・撤去工事が必要になることがあります。ガス会社への解約手続きも発生します。

追加費用の目安:1〜3万円

④ ガスコンロのIH買い替え

給湯だけでなく調理もガスを使っていた場合、ガス解約に伴いIHクッキングヒーターへの買い替えが必要になります。

追加費用の目安:10〜25万円

⑤ 設置スペースの確保

タンクと室外機を置くスペースが必要です。狭小地ではそもそも設置できない、または薄型・コンパクト型(割高)を選ぶ必要があります。

対策:事前に設置可否を業者に現地確認してもらう

⑥ 電力契約プランの見直し

エコキュートのメリットを活かすには夜間割引のある電力プランが前提です。プラン変更で昼間の電気代が割高になるケースもあります。

対策:現在の生活パターンで本当に得かを試算する

都市ガスを併用で残すなら撤去費は不要:給湯のみエコキュート化し、コンロは都市ガスのまま残す「併用」も可能です。この場合ガス基本料金は払い続けますが、IH買い替えやガス管撤去費は不要になります。完全オール電化にこだわらない選択肢も検討しましょう。

🎁補助金適用後の実質コスト比較(給湯省エネ2026事業)

エコキュートは国の補助金対象です。これを適用すると初期費用の差が縮まり、損益分岐点が改善します。都市ガス世帯にとっては補助金の有無が判断を左右します。

給湯省エネ2026事業の概要

対象機器基本の補助額備考
エコキュート6〜13万円前後性能要件を満たすと加算あり
エコジョーズ(戸建て)原則対象外単体では給湯省エネ事業の対象外
エコジョーズ(賃貸集合)条件付きで対象賃貸集合給湯省エネ事業など

補助金適用後の損益分岐点

🔢 補助金10万円適用後の再試算(都市ガス世帯)

項目補助金なし補助金10万円適用
初期費用の差30万円20万円
損益分岐点(年2万円削減)15年10年

※補助金を使えば損益分岐点が10年程度まで短縮され、エコキュートの寿命内に元が取れる可能性が高まります。

結論:都市ガス世帯がエコキュートを検討するなら、補助金が使えるタイミングで導入するのが鉄則です。補助金なしでは損益分岐点が寿命に近く、メリットが出にくいためです。補助金は予算上限に達し次第終了するため、早めの情報収集が重要です。

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給湯器の補助金の期限・金額・申請方法はこちらで詳しく解説しています。
給湯器補助金2026はいつまで?期限・金額・申請方法を完全解説

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エコジョーズで使える補助金制度を詳しく知りたい方はこちら。
エコジョーズ補助金2026年版|使える制度・申請手順完全ガイド

📉電気代・ガス代の変動リスク(2022〜2026年のトレンド)

「エコキュートは電気代が安い」という前提は、電気料金が安定していることが条件です。しかし近年は電気代が大きく変動しており、この前提が揺らいでいます。都市ガス世帯が判断するうえで重要な視点です。

2022年

エネルギー価格の急騰が始まる

燃料費調整額の上昇により、電気料金・ガス料金がともに大きく値上がりしました。とくに電気代は燃料費高騰の影響を強く受け、エコキュートのランニングコスト優位性が一時的に縮小しました。

2023〜2024年

補助金で一時的に抑制も、単価は高止まり

国の激変緩和措置(電気・ガス料金の補助)で家計負担は一時的に和らぎましたが、補助の縮小・終了に伴い、実質的な電気単価は高い水準が続きました。夜間電力の割引幅も縮小傾向に。

2025〜2026年

夜間割引の縮小がエコキュートに逆風

各電力会社が深夜電力プランの見直しを進め、かつてのような大幅な夜間割引が得にくくなっています。エコキュートの「夜間に安く沸かす」メリットが薄れ、都市ガスのエコジョーズとの差がさらに縮小しています。

⚠ 将来リスクの読み方
電気・ガスどちらの価格が将来どう動くかは誰にも断定できません。重要なのは「どちらか一方に賭けない」発想です。都市ガス世帯は、すでに割安な都市ガスインフラを持っている強みがあります。無理にオール電化に振り切らず、エコジョーズ+ガス併用という選択肢も合理的です。

✅メリット・デメリット比較(都市ガスユーザー視点)

ここまでの内容を、都市ガスユーザーの視点でメリット・デメリットに整理します。

都市ガスのままエコジョーズを選ぶ場合

初期費用が安い

本体+工事費が15〜35万円。エコキュートの半額以下で導入でき、初期投資のハードルが低いです。

都市ガスなら維持費も安い

都市ガス単価はプロパンの約1/3。エコジョーズの高効率と合わせてランニングコストを抑えられます。

補助金が使いにくい

戸建ての場合、給湯省エネ事業の対象外。基本料金もガス・電気の両方がかかります。

エコキュートに切り替える場合

長期のランニングが安い

給湯費は年間で見ると安く、補助金も使えます。太陽光発電があればさらに有利になります。

災害時にタンクが使える

断水時にタンク内のお湯(約300〜460L)を生活用水として活用できる安心感があります。

都市ガスでは元が取りにくい

初期費用+隠れコストが高く、都市ガス世帯では損益分岐点が寿命に近づきます。お湯切れリスクもあります。

🏡都市ガスユーザー向け診断:結局どちらを選ぶべきか

都市ガス世帯がどちらを選ぶべきか、当てはまる項目で判断してください。

エコジョーズが向いている都市ガス世帯

  • 初期費用をできるだけ抑えたい15〜35万円で導入でき、まとまった出費を避けられます。
  • タンクの設置スペースがない・狭小地壁掛けで省スペース。都市部の狭い敷地でも設置しやすいです。
  • お湯切れの心配なく使いたい瞬間式なので大家族・来客が多い家庭でもお湯切れしません。
  • 調理もガスを使い続けたいガスコンロを残せるため、IH買い替えなどの追加費用が不要です。

エコキュートが向いている都市ガス世帯

  • 10年以上は同じ家に住む予定長期居住なら補助金活用でランニングコストの安さを享受できます。
  • 太陽光発電を導入している/する予定昼間の余剰電力でお湯を沸かせば、給湯費をさらに圧縮できます。
  • タンク設置スペースに余裕がある基礎工事ができる広さがあれば導入のハードルが下がります。
  • 補助金が使えるタイミングで導入できる補助金ありきで損益分岐点が10年程度に短縮されます。

都市ガス世帯への総合提案:プロパン世帯と違い、都市ガス世帯は「エコジョーズのままで十分お得」というケースが多数あります。エコキュートに切り替えるなら、①10年以上の長期居住、②補助金の活用、③太陽光発電との連携、のいずれかが揃っているかを基準に判断するのがおすすめです。

📌 この記事のまとめ

  • エコジョーズはガス瞬間式・初期費用が安い、エコキュートは電気貯湯式・ランニングが安い。根本はエネルギー源の違い。
  • 「エコキュートが安い」という試算の多くはプロパン前提。都市ガスは単価が約1/3のため両者の差は縮まる。
  • 都市ガス4人家族の損益分岐点は補助金なしで15〜20年。エコキュートの寿命(10〜15年)に近く、元を取る前に寿命が来るリスクがある。
  • 切り替えには200V工事・基礎工事・ガス管撤去・IH買い替えなどの隠れコスト(最大数十万円)が発生しうる。
  • 給湯省エネ2026事業の補助金(6〜13万円前後)を使えば、損益分岐点が10年程度に短縮される。
  • 2022年以降の電気代高騰と夜間割引の縮小で、エコキュートのコスト優位性は縮小傾向にある。
  • 都市ガス世帯は「エコジョーズのままで十分お得」なケースが多い。切り替えは長期居住・補助金・太陽光のいずれかが揃う場合に検討を。

※本記事の単価・費用・補助金額は2026年6月時点の一般的な目安です。都市ガス単価・電気単価は契約会社・エリア・時期により変動します。補助金は予算上限到達で終了する場合があります。実際の導入時は最新の制度内容と複数業者の見積もりをご確認ください。

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